日本酒を知るために生まれた“SAKE TASTING GLASS”の魅力と役割

ソムリエが愛用するテイスティンググラス「INAOグラス」。ワインの味や香りを正確に評価するために欠かせないこのグラスですが、果たして日本酒にも同じようなグラスが存在するのでしょうか?
今回はワインや日本酒を知るうえで重要なテイスティンググラスの秘密を紐解いていきましょう。
なぜソムリエはINAOグラスを使うのか?

ソムリエがワインをテイスティングする際に、必ず使用するINAOグラス。
「なぜINAOグラスでないとだめなのか」「どんな役割や価値がありテイスティンググラスとして採用されているのか」と気になっている方も多いのではないでしょうか?
INAOグラスはフランスの国際標準化機構(ISO)に準拠したテイスティンググラスとして、産地や品種の異なるワインを全て同じ条件でテイスティングするために開発されました。
ワインはグラスの形状や素材によって味わいや香りが変化します。しかしINAOグラスが開発されるまでは基準となるグラスが存在しなかったため、ワインの評価者はバラバラのグラスを使っていました。そのため、テイスターの使用するグラスの形状や素材により、味わいが変化してしまい公平な評価が困難だったのです。
しかしINAOグラスの誕生によりワイン業界全体で共通の基準が設けられました。INAOグラスの普及によりワインの共通言語が生まれ、ワインの香りと味を平等に評価することができるようになったのです。
またINAOグラスは機能面にも優れており、香りや味わいを感じとりやすく設計されています。ワインが舌に触れる角度もコントロールされているため、味のバランスを正確に評価でき酸味や甘味を余すことなく感じ取れるのです。
つまりINAOグラスはワインのテイスティングにおける国際的な基準として広く使用されているほか、ワインをテイスティングするための機能面にも優れています。そのため、今やINAOグラスはソムリエにとって欠かせないツールとなっているのです。
日本酒にもINAOグラスのような基準となるグラスがあるのか?

INAOグラスの登場は、ワインのグローバル化を後押ししました。では、「日本酒には同じような基準となるグラスがあるのか?」と疑問に思った方もいるでしょう。
これまで日本酒の“基準となるグラス”は存在しなかった
実はこれまで、日本酒にはINAOグラスのように業界の基準になるようなグラスはありませんでした。
日本酒の品評会で使われる酒器はさまざまで、INAOグラスやお猪口、プラカップなどが使用されており、評価に一貫性がなかったのです。
日本酒にも基準となるグラスが必要
日本酒にはINAOグラスのような基準となるグラスが存在しなかったため、ワインのように公平かつ正確な日本酒の味わいが評価できませんでした。そこでグラスバッカは、日本唯一の公的な酒研究機関である独立行政法人酒類総合研究所からの開発協力を経て日本酒専用のテイスティンググラス“SAKE TASTING GLASS”を開発しました。
SAKE TASTING GLASS(サケテースティンググラス)は「日本酒を伝える人や学ぶ人においての共通言語となること」「正しい知識を顧客に伝えられるグラスをつくること」を目標に、試行錯誤を繰り返して誕生しました。
日本酒が世界で愛されるための課題

日本酒の魅力は、多様な味わいと奥深い香りにあります。しかしその繊細さゆえに、適切な酒器でなければその真価が発揮されません。これまでは評価基準となる適切な酒器がなかったため、海外市場では日本酒のポテンシャルや魅力が正しく伝わらないという課題がありました。
つまり日本酒が世界中で愛されるためには、日本酒の持つ繊細な香りや味わいを正確に伝えるためのツールが必要不可欠といえます。そして、その役割を担うのがSAKE TASTING GLASS(サケテースティンググラス)なのです。
SAKE TASTING GLASSは、日本酒の本質を余すところなく引き出し、評価するために設計されています。SAKE TASTING GLASSの普及が進めば、日本酒の評価基準が統一され、世界中で公平かつ正確にその魅力を伝えることが可能になります。
日本酒専用のテイスティンググラスが普及すれば、文化としての日本酒の価値が高まり新たな市場の開拓や日本酒ファンの増加が期待できるでしょう。
SAKE TASTING GLASSは日本酒のグローバル化の役割を担う新グラス

SAKE TASTING GLASSは、日本酒を正しく感じ評価することができる、日本酒専用テイスティンググラスです。
SAKE TASTING GLASSが普及すれば、日本酒を世界に伝えるための「共通言語」を生み出せます。グラスを通じて日本酒の本質をより深く、多くの人々に届けることができるのです。
私たちグラスバッカはSAKE TASTING GLASSの普及を推進し、日本酒の文化や価値をより高め、日本酒が世界中で愛されることを目指しています。
おわりに

INAOグラスがワインのグローバル化に貢献したように、SAKE TASTING GLASS(サケテースティンググラス)が普及すれば日本酒のグローバル展開において重要な役割を果たします。
SAKE TASTING GLASSは単なる器ではありません。日本酒の繊細な香りや味わいを最大限に引き出し、その価値を伝えるための「共通言語」として、日本酒文化を世界へ羽ばたかせるための“架け橋”です。
私たちグラスバッカは、SAKE TASTING GLASSの普及を通じて日本酒が国内外でさらに愛され、世界中の人々がその魅力を深く理解し楽しめる未来を目指します。