職人の腕が光る!今を煌めくハンドメイドグラスで飲み比べ ―ピノ・ノワール編―
ワイン・グラス愛好家の皆さま、こんにちは。
季節もすっかりと秋。
少し前までは白ワインばかり飲んでいましたが、肌寒い気候になり赤ワインが美味しい季節がやってきましたね!筆者も早速、赤ワインが飲みたくなりピノ・ノワールを購入しました。
我が家にはピノ・ノワールにぴったりのワイングラスが2種類あります。
「さて、今日はどっちのワイングラスにしようかな?」と悩んだので、今回はハンドメイドグラス2種で同じワインを飲み比べてみることにしました!
同じブルゴーニュグラスですが、どのようにワインの感じ取り方が変わるのでしょうか?気になった方は是非、最後まで読んでみて下さいね。
比較対象するグラス2種の紹介
今回の比較では、ハンドメイドの製法で製造された2種類のワイングラスを使用します。
使用するグラスは、上写真の2脚です。
←左側のグラス:シドニオス テロワール セプタントリオナル
右側のグラス:ザルトブルゴーニュ→
テイスティングで使用するワインは、アメリカ産のピノ・ノワールです。アロマ豊かでヴィヴィッドな印象のアメリカ産ピノ・ノワールを2脚のグラスは、それぞれどのように表現してくれるのでしょうか?
どちらの2脚も筆者の愛用しているワイングラスですが、今まで比較して同じワインを飲んだことはなかったので比較するのが非常に楽しみです。
ザルト ブルゴーニュ
まずは、オーストリアで14世紀から技術を引き継ぐ伝統的なワイングラスメーカー・ザルトのブルゴーニュグラスでテイスティングしてみます。
こちらのグラスは完璧な風味を引き出すために、ボウル部分の曲線は地球の傾斜角度と同じ24°、48°、72°とデザインが決まっているのだそう。グラスの形状はクラシックな印象で王道のブルゴーニュグラスのイメージに近いです。
ワインをグラスに注ぐと、鮮やかなスグリを思わせる赤系アロマが漂います。紫の小花のような可憐な印象のアロマもあり、華やかです。
口に含むと酸はやや強く、味わいはライトな印象でさらりと飲みやすいと感じました。
ワインは上品に纏まっておりエレガントな印象を受けます。個人的にはアメリカ産のピノ・ノワールなので、もう少し香りの強さやボリューム感が引き出されるといいなと思いました。
シドニオス テロワール セプタントリオナル
次は、2018年にフランスで生まれたハンドメイドグラス界の新星・シドニオスのテロワール セプタントリオナルでテイスティングしてみます。
「ワインとワインの飲み手」への究極のリスペクトから生まれたグラスブランドで、ワインをいかに美味しく飲んでもらえるかを追求したワイングラスです。
最もワインが美味しく感じるグラスになるように下記の3つの要素を追求しています。
①ボウル(ワインを入れている部分のこと)の高さ
②ボウルの最大径
③リム(飲み口部分)の直径最もワインが美味しく感じる比率
私はこだわりやコンセプト、使用感を通じて、ワインをいかに美味しく飲んでもらうかにフォーカスした芸術家のような一面を持つグラスだと感じています。
早速ワインを注ぎ、グラスに顔を近づけると熟したスグリやラズベリーのアロマがしっかりと香ります。
先ほどのザルトに比べると、リムの部分がすぼまっているのでグラス内にアロマがしっかりと閉じ込められておりアロマは鮮明で強い印象が感じられました。ベリー系のアロマに加え、ローズマリーやなめし革のようなニュアンスも感じられ非常に深みのある印象です。
ワインを口に含むと、ザルトに比べ酸の印象はやや穏やかで果実味が濃厚でまろやかな印象に感じられます。ボディ感はシドニオスの方が強く感じられ、アメリカ産のピノ・ノワールらしい鮮やかな果実味が魅力的。立体感があり、豊かな味わいがしっかりと表現されていて旨みの要素がしっかりと感じられます。
おわりに
今回はハンドメイドグラス2社のグラスで、アメリカ産のピノ・ノワールをテイスティングしてみました。
同じワインを2社ブルゴーニュグラスで比較してテイスティングしてみましたがアロマ・味わいの感じ取り方はそれぞれ異なった印象になりました。
個人的に今回のワインは、シドニオス テロワール セプタントリオナルが相性が良いと感じました。香り豊かで濃厚な果実感を楽しめたので、よりアメリカらしい魅力が引き出されています。
ワインのアロマを強く楽しみたい・まろやかで優しい味わいを好む方、ワインの奥に隠れたポテンシャルを楽しみたい方はシドニオスがおすすめです!
どちらのグラスも非常に魅力的でした。もし1脚しか所有できないのであれば、私はアロマが豊かでまろやかな印象のワインを好むため、ワインの魅力に寄り添いポテンシャルを引き出してくれる“シドニオス テロワール セプタントリオナル”を選びます!
あなたは、どちらのグラスでワインを飲んでみたいと思いましたか?