デジールとワイングラスでいろんなお酒を飲み比べしてみた!
日本が誇る焼酎を美味しく飲むために開発された、『デジール』というグラスをご存知ですか?
デジールは香り豊かな蒸留酒の魅力を引き立てるために生まれたグラスです。グラス内に香りが充満し、奥底に隠れるお酒本来の香りを引き出してくれるため他の蒸留酒にもよく合います。
今回はこのデジールとワイングラスを使用し、焼酎をはじめとした蒸留酒や酒精強化酒を飲み比べしてみたいと思います。
焼酎体験を変える焼酎グラス『デジール』とは?
『デジール』は本格焼酎を初めて飲み感銘をうけた、フランス人ソムリエ Philippe Jamesse氏が考案したグラスです。
焼酎の香りや味わいを引き立て、まるで香水を纏ったかのような強い余韻を楽しめる新感覚の焼酎グラス。膨らんだボディに芳醇な焼酎の香りが充満し、飲むときに香りがふわりと鼻腔をくすぐります。
デジールとワイングラスでいろいろなお酒を飲み比べしてみよう!
簡単にデジールの魅力をお伝えしたところで、さっそくいろんなお酒を異なるグラスでテイスティングしながら更なる魅力をお伝えしていきます。
今回のテイスティングでは芋焼酎や梅焼酎、ウィスキー、ポートワインの4種のお酒を飲み比べしていきます。
芋焼酎
まずはスタンダードに芋焼酎で試してみます。写真の左がワイングラス、右がデジールです。
まずはワイングラスから。
香りは芋焼酎だということは判断できますが、そこまで強くない印象をうけました。
実際にテイスティングすると芋の風味は控えめな印象だが、飲みこんだ瞬間にアルコールの強さがガツンと喉を刺激します。飲んだ後の余韻は長くもなく短くもなくといった印象です。
お次はデジールでテイスティングしてみましょう。
最初に香りをとってみると、焼き芋やカラメルのような香ばしく甘いアロマが感じられました。明らかにワイングラスのときとは異なり、香りに立体感があります。香りと共にアルコール感がほんのりと鼻腔をくすぐるため、飲む前から度数の高いお酒だということがよく伝わってきました。
実際にテイスティングしてみると、ワイングラスで飲むよりもなめらかな印象で芋の風味が口内にふわっと広がり心地よさを感じられます。
蒸留酒は一般的にアルコールの強さから香りや味わいが感じとりにくいが、ここまでふわりとアロマを感じる体験は初めてで非常に驚かされました。まるで、醸造酒のような香り高さを感じられ「なるほどなぁ」と思わずにはいられません。
梅酒
お次は焼酎を梅に漬けた辛口の梅酒を飲み比べしてみます。
こちらもまずはワイングラスから。
グラスに鼻を近づけてみると、梅の酸が際立つすっきりとした香りが印象的です。さっそく飲んでみると香りと同様にキリッとした酸が際立ち、食事に合いそうな親しみやすさを感じます。
お次はデジールでテイスティングしてみます。
ワイングラス同様まず香りを嗅いでみると、ふわりと芳しい梅の花を想わせる華やかなアロマに驚かされました。ワイングラスのときと異なり香りに酸は感じず、むしろほのかな甘やかさを感じます。うっとりとするようなアロマに心を掴まれました。
香りの余韻に包まれながらテイスティングしてみると、華やかな梅の花の香りに包まれて完熟梅特有の甘やかな香りが感じられました。
デジールのグラスを回すたびにふわり、ふわりと花びらが舞う様に香りが変化していき日本の美を感じずにはいられません。うっとりとするような体験で、デジールのお酒を引き出すポテンシャルの高さに驚かされました。
バーボンウィスキー
次は焼酎から離れ、蒸留酒仲間のウィスキーでテイスティングしてみます。
今回もまずは、ワイングラスから。
さっそく香りを嗅いでみると、グラスに鼻を近づけた途端にツンと刺激が走りました。刺激はすぐに収まり、引き続き香りをとっているとヴァニラの甘やかな香りがほんのりと感じられます。さっそくテイスティングしてみると、香ばしいカラメルのようなビターな味わいが口に広がりウィスキーらしい力強さが顔を出します。
お次はデジールでテイスティングしてみます。
香りはキャラメルフレーバーのチョコレートのような甘やかさが感じられます。
味わいはまろやかで、キャラメルトフィーを舌で転がすような贅沢な甘みが口の中に広がります。余韻に残るシナモンやグローブ系の甘いスパイスの香りも刺激的なリッチなウィスキーだと感じました。
デジールは焼酎を飲むことを前提にしているグラスですが、ウィスキーとも非常に相性のよいグラスなんですね!
ホワイト・ポートワイン
最後に酒精強化ワインのホワイト・ポートワインを試してみましょう。
グラスワインからテイスティングしてみます。
香りは桃のようなアロマを主体に、レモンのような爽やかな酸のニュアンスが感じられます。ボリューム感は想像よりも弱く、ややあっさりとしています。ほんのり酸が感じられ甘酸っぱい印象は、食中酒としても楽しめそうだと感じました。
次はデジールでテイスティングしてみます。
香りはグリーンレーズンやアプリコットをドライフルーツにしたような濃厚なアロマが印象的です。ワイングラスのときに感じた、ほのかな酸は感じられず濃厚でリッチなポートワインらしい芳香が漂います。
味わいはアプリコットに蜂蜜を纏わせたような濃厚な味わいで、余韻がいつまでも続きます。食後にポートワイン単体あるいはチーズやスイーツと合わせてゆったりと楽しみたい1杯だと感じました。
デジールは蒸留酒の奥底にあるポテンシャルを引き出す魅力的なグラス
今回の記事では4種の酒をデジールとワイングラスで飲み比べしました。どの蒸留酒もワイングラスで飲むときよりも、デジールで飲む方が香りが広がりリッチな印象でした。
最後のホワイト・ポートワインは個人的にはデジールで飲む方が好みですが、甘口が苦手な人はグラスワインが向いているかもしれません。ポートワインのリッチさを楽しみたい方はデジールが断然おすすめですが、お酒に飲みなれていない人はかえってワイングラスの方が飲みやすい印象です。
このようにグラスの違いだけで同じお酒でも大きく印象が変わります。焼酎や蒸留酒にこだわりのある方は、デジールを1脚持っておくと楽しみ方の幅が広がりそうです。
ぜひ気になった方は、デジールグラスでとっておきの焼酎体験を楽しんでみて下さいね!