白ワインをじっくり味わいときに！フルボディタイプの白ワイン向けグラス

皆さん、こんにちは。

形のないところから自由な発想でグラスづくりをするチーム、GLASSBACCA（グラスバッカ）です。グラスを通して日常をちょっと豊かに！そんなお手伝いをしています。

100%ブドウから作られるワイン。使われるブドウ品種や生産地、発酵や熟成の仕方で香りや味わいが大きく変わります。他のアルコール飲料に比べてとても繊細な飲み物なので、ワインを美味しく！そしてそのワインの個性を楽しむにはグラス選びがとても大事です。今回は、フルボディタイプの白ワイン向けグラスをご紹介します。

フルボディタイプって？

ワイン用語でいう「ボディ」とは、ワインの味や風味、ボリューム感などワインの骨格を表す言葉。味わいのコク、重量感、香りのボリュームなどのことで、ライトボディ、ミディアムボディ、フルボディの3つに分かれます。加えて白ワインの場合は、甘口や辛口など糖度の高さによってタイプ分けされることが多いです。

「フルボディタイプの赤ワイン」というように、○○ボディは赤ワインで使われることが多い表現ですが、白ワインにも使われます。ワインづくりは、まずブドウをしぼり、その果汁を発酵させてから熟成させるというプロセスです。このとき熟成に使用するタンクの種類がステンレス製か木樽かによって、出来上がるワインのスタイルが変わります。

ステンレスタンクで熟成させるとライトボディの白ワインに、木樽の中でじっくりと熟成させるとフルボディの白ワインに、ミディアムボディはその中間、といった感じです。

フルボディの白ワインは、木樽を使うことで外からの空気を取り込みながらゆっくりと熟成が進み、木樽の成分がワインに溶け込みます。木樽での熟成中に樽内ではマロラクティック発酵という乳酸発酵が起こり、ブドウの持つ酸がまろやかな酸に変化します。樽由来の複雑な風味が生まれ、香り豊かでコクのあるリッチな味わいの、フルボディタイプの白ワインが出来上がります。

フルボディタイプの白ワインにおすすめのグラスは？

芳醇な香りとまろやかでコクのある「フルボディの白ワイン」は、少し大きめのグラスで楽しみましょう！グラスにワインを注ぐと、柑橘系や熟したフルーツの香り、ジャムやコンポートのような甘い香りがグラスの中に広がります。グラスの中にワインの豊かな香りを充満させるための空間が必要なので、ボウル形状が丸く容量のある大きめのグラスがおすすめです。

ワインをグラスに注いだあとはグラスを回しスワリングします。ブドウから来るフルーツの香りの他に、木樽から来る香ばしいナッツの香りやバニラのような甘い香りなど、熟成途中にうまれたさまざまな香りの要素がグラスに広がります。大きめのグラスを使うことでワインの持つ香りの要素がときほぐれるとともに、ワインが空気を触れ合うことで味わいもまろやかになる、という効果も。ボトルの中で眠っていたワインが、大きめのグラスに注がれることで花が開く、というイメージです。

大きくて少し浅めの形状が◎

樽で熟成された白ワインは、まろやかな酸味が特徴です。グラスの上部はすぼまりすぎていない、少し広めの飲み口のグラスで飲むとよりフルボディのコクやボリューム感を味わうことができます。飲み口が広めのグラスで飲むと、グラスを傾ける角度がゆるやかでワインが口の中でゆっくりと幅広く流れます。舌の両サイドの酸味に敏感なところをワインが通るので、穏やかな酸味をしっかりキャッチして、コクがあるのにキレがよい！というバランスの良い味わいに。また、幅広くゆっくりと流れることで口の中でのワインの滞在時間が長く、じっくりと味わいながら飲むことができます。

フルボディの白ワインを美味しく飲むポイント

飲む温度は10〜15℃くらい

飲む温度によっても味わいが変わる、というのもワインの魅力。フルボディの白ワイン、飲む温度は13℃くらいがベストです。冷蔵庫で冷やすなら野菜室で冷やしておき、大きめのグラスに注ぐとゆるやかに温度が上がります。最初の冷たい状態（10℃くらい）では、キリッとさわやかな酸味が、13℃くらいで香りと味わいのバランスがよくなり、15℃くらいになると熟したフルーツや樽のリッチな風味が感じられます。

合わせる料理

シーフードやお魚料理と相性が良い白ワイン。フルボディタイプは、マリネやカルパッチョというよりもムニエルやクリームソースのような火入れした料理と相性抜群です！お肉は、鶏肉や豚肉などの白いお肉がおすすめ。しっかりとアルコール感のあるワインなので、チーズフォンデュやオイルフォンデュなどとも。

まとめ

今回は、フルボディの白ワイン向けのグラスをご紹介しました。まろやかでコクのあるフルボディタイプ、じっくりと時間をかけてワインを味わいたいときにおすすめです。さまざまなブドウ品種で作られていますが、ワインボトルの裏に、木樽、バリックなどの表現があればこのタイプ。ワインショップなどでぜひお気に入りの1本を見つけてくださいね。