GLASSBACCA

グラスの沼

「天頂」や「Desir」など、こだわりのグラスで楽しむ「貴醸酒」

皆さん、こんにちは。

カタチのないところから、自由な発想で。グラスを通じて、人生を豊かにするGLASSBACCA(グラスバッカ)です。

前回の記事では、GLASSBACCAメンバーがセレクトした日本酒におすすめのグラスをご紹介しました。

今回は、「お酒」を使って醸した日本酒「貴醸酒」とおすすめのグラスをご紹介します。

■貴醸酒とは?

貴醸酒は、日本酒の銘柄でもなく、大吟醸や純米酒などのような分類とはまったく違う特別なお酒。通常は仕込みで水を使うところの一部を、水の代わりに「お酒」を使って醸した贅沢なお酒です。

日本酒をつくる工程に「醪(もろみ)造り」があります。醪造りは、「三段仕込み」といって、3回に分けて行われます。

この三段仕込みに使われる水を「仕込み水」といい、どんな水を使うかで出来上がりのお酒の味に大きく影響することから、各蔵がこだわり抜いて、厳選したお水を使ってお酒づくりをしています。

貴醸酒では、この三段仕込みの最終段階で使う仕込み水の代わりに、日本酒を使って造られます

水を使うところを日本酒を使うことにより、甘みがあり濃厚で複雑味のある贅沢なお酒に仕上がります。通常の日本酒よりも、アルコール度数が高めになることも多いです。

蔵元によってさまざまなこだわりの貴醸酒が造られていて、吟醸酒で仕込んだもの、古酒で仕込んだ貴醸酒、シェリー樽で熟成させたものなど、バラエティー豊か!

トロっと濃厚な舌触りと甘みを持ち、「日本酒のスイーツ」や貴腐ワインなどの「デザートワイン」に例えられることも。一般的な日本酒よりも、シェリーやブランデー、紹興酒のようなニュアンスもあり、贅沢な気分を味わえます。

ただ甘いだけでなく、ほどよい酸味もあり、複雑な風味を楽しめるのも魅力!食事と合わせるよりも食後のデザートとして、ワイン感覚でオシャレに楽しめるお酒です。

■貴醸酒の楽しみ方

一般的な日本酒とは全くジャンルの違うお酒なので、楽しみ方も一工夫したいですね。

冷やしてストレートで飲むのがおすすめですが、他にもいろんな楽しみ方があります。

①オンザロック

貴醸酒の中にも、「新酒」と「熟成酒」があります。「新酒」は、キリッと冷やして、オンザロックがおすすめです。

グラスに氷を入れ、冷やしておいた貴醸酒を注ぎます。

少し濃いめの貴醸酒が氷によって引き締まり、甘みと酸味が絶妙なバランスに。

大きめの氷を入れると、ゆっくり時間をかけて凍りが溶けることで、貴醸酒の濃厚な味わいが優しく軽やかな味わいに変化するという楽しみも。

おすすめのグラス・・・「天頂」

「天頂」は、コロンとした球体型の日本酒専用グラスです。お米の甘い香りやはちみつ、柑橘系フルーツなど、貴醸酒の複雑で豊かな香りを引き出します

より香りを楽しむには、貴醸酒をこの「天頂」グラスに注ぎ、グラスを手で覆うようにして温めます。グラスを回して(スワリング)、貴醸酒のさまざまな香りを楽しんでください。その後、氷を入れてオンザロックに。

貴醸酒の「熟成酒」は、冷や(常温)がおすすめです。200ml容量の「天頂」に70mlほど注ぎ、ゆっくりと時間をかけて味わってください。

②ソーダ割り

グラスに貴醸酒を注ぎ、そこへミネラルウォーターの炭酸水を注ぎ入れ、軽く混ぜます。貴醸酒7:炭酸水3くらいの割合で。

炭酸で割った貴醸酒は、甘いスパークリングワインのような味わいです。食前酒におすすめ!

おすすめのグラス・・・「Desir」

「Desir」は、脚がスラッと長く、見た目にもとてもエレガントなグラスです。

元々は、本格焼酎を楽しむグラスとして開発されたものですが、スパークリング系の日本酒にも、この「Desir」がしっくり馴染みます!

炭酸の泡とともに立ち上る、貴醸酒の香りを楽しみながら、きめ細かな泡の食感をご堪能ください。

③デザートとして

食後酒としておすすめの貴醸酒は、スイーツともよく合います

濃厚なチョコレートやチーズケーキと合わせて。または、バニラアイスクリームの上に、ひとまわしするのもおすすめです。甘くてほろ苦い大人のデザートにいかがでしょう?

まとめ

今回は、デザートワインのように甘くてオシャレなお酒、「貴醸酒」をご紹介しました。とろりとした濃厚な甘みと香り豊かで複雑な味わいは、食前や食後、ナイトキャップにおすすめです。

こだわりの日本酒グラス「天頂」や「Desir」など、ぜひグラスにもこだわっていただき、贅沢な大人時間を楽しんでください。